2022年の節分は、立春の前日の2月3日。暦の上では春への季節の変わり目ですが、冬本番の厳しさの中に、小さな春が見えてくるというのが実態かと思います。2月11日は建国記念日ですが、古事記や日本書紀に記されている初代天皇神武天皇の即位日(紀元前660年)とされています。古くは紀元節と呼ばれていましたが、明治以降に二転三転しながら、現在の建国記念日が正式に定められたのは1966年なので、比較的新しい祝日とも言えます。日本神話の世界の話なので史実としての真偽は定かではありませんが、日本の成り立ちを神話でつづった古事記や日本書紀に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。今回は、春目前のスキンケアのヒントについてお伝えします。
2月、冬から春へ向かう「揺らぎ」の時期
昨年、2021年2月の東京の気象データを振り返ると、冬から春へ向かう気候の揺らぎの時期であることが分かります。
①寒暖差
1か月を通して、1日の寒暖差は10℃に及び、寒暖差ストレスが大きな時期です。寒暖差ストレスは、血行不良、代謝不良を引き起こしやすく、健康面だけでなく、美容面でもお肌の不調やトラブルの原因となります。
②乾燥注意報発令の時期
気象庁が発令する乾燥注意報は、火災の危険を知らせる防災上の目的で、最低湿度と木材の乾燥度(実効湿度)を基に地域毎に基準を設けた複雑なものですが、美容面での目安として最低湿度35%以下を「お肌の乾燥注意報」として捉えましょう。お住いの地域の最低湿度に着目し、35%以下となったら、保湿ケアの頻度を高めたり、重ね塗りなどを意識することが大切です。
③太陽光照射は春並みの水準
昨年の2月は、中旬の大雨を除くと晴天の日が多く、日照時間も春並みの日々が続いたことがわかります。つまり、紫外線・近赤外線など太陽光ストレス量が増大するのは2月からと言えます。本格的な太陽光ケアに取り組みましょう。
④花粉の飛散開始
2022年のスギ花粉飛散は2月上旬からスタートし、3月にピークを迎えると予想されています。その後、ほぼ1か月遅れでヒノキ花粉の飛散が始まります。飛散量は西日本で昨年よりやや少なく、東海より北では昨年より多いとの予想となっています。花粉症の方にとっては嫌な季節の到来ですが、花粉自体がお肌にとっては外的なストレスですので、花粉症の人も、そうでない人も、美容の面での花粉症対策が求められます。帰宅時には髪の毛・衣服から花粉を払い落とし、すぐにクレンジング・洗顔を行い、自宅に花粉を持ち込まないことを心がけましょう。
免疫力を意識した美容ライフ
2月から始まる春に向けてのお肌の環境のさまざまな揺らぎ。そのような揺らぎに負けない免疫力を意識した美容ライフについてお伝えします。
免疫とは、病原菌やウイルスなどカラダに侵入する異物や外敵からカラダを守る機能のことで、汚染物質、ほこり、老廃物などへの対応も免疫によるものとなります。免疫の種類としては、「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類があります。「自然免疫」は生まれながらにして持っている、病原菌やウイルスに対する防護・攻撃機能です。加齢とともにその機能は低下し、また、さまざまな外的・内的ストレスによっても自然免疫力は低下してしまいます。
<免疫力を低下させない・UPさせる美容ライフ>
◆良質な睡眠
休息・ストレス解消とともに、成長ホルモン分泌の時間でもあり、細胞代謝に欠かせない大切な時間です。睡眠不足は免疫力低下に直結するので、良質な睡眠習慣を作り上げましょう。
◆運動習慣
運動不足による代謝の低下・衰えは肥満や生活習慣病の要因となったり、免疫力の低下につながりますので運動習慣が大切です。ただ、過度な運動は逆にストレスとなるので、習慣化を意識した続けられる運動を日常生活に取り入れましょう。
◆バランスの良い食事
3つのキーワード「腸内環境」「カラダを温める」「抗酸化」を意識した食生活に取り組みましょう。具体的な食材としては、食物繊維、発酵食品、カラダを温める食材、抗酸化食材が、これらのキーワードを充たしてくれます。
◆ストレス回避と解消
紫外線などの太陽光、花粉、ほこりなどの外的ストレス、精神的な内的ストレスも免疫力低下の要因となります。外的ストレスに対してはそれらを軽減する対処法がありますが、精神的な内的ストレスを回避・軽減する工夫が大切です。
大切なことは習慣化です。4つの大切な項目を理解し、少しづつでも無理なく習慣化することで、病原菌・ウイルスや外部からの様々な異物ストレスや、内的なストレスに負けない体質を手に入れましょう。化粧品は潤いや美容成分でお肌自体の免疫とも言える角質や皮脂膜の機能を補い、サプリメントは食生活からの不足分を補うことで免疫力につながる美容ライフを支えます。
春目前のスキンケアのヒントについてお届けしました。
次回は、“春突入、お肌の覚醒!”についてお伝えしたいと思います。