今年は2月2日が節分、翌日2月3日が立春です。節分が2月2日となるのはなんと124年ぶりで、来年以降はまた2月3日に戻るそうです。うるう年の誤差調整のようなものだそうです。暦(旧歴)の上では春の始まりです。梅の開花シーズンを迎えることで、春の息吹を感じ取れるのではないでしょうか?
梅の花言葉は「高潔」「忠実」「忍耐」…コロナ対策として高潔な衛生を意識した生活様式を忠実に守り、この苦境を忍耐強く乗り越える、まさに今の私たちに当てはまりますね。さて、スキンケア環境は、いまだに冬本番の最中。過酷な冬を過ごしてきている肌の抵抗力の衰えをケアし、春を迎える肌準備が大切です。
2月、抵抗力の衰えた肌に…さまざまな肌ストレスが襲う!
冬の時期、乾燥ストレスにより肌の抵抗力は衰えがちになります。さらに、春に向かう2月特有の寒暖差、花粉、太陽光による肌ストレスが襲います。ここでは、気象データをもとに、それぞれのストレスについて理解しましょう。
乾燥ストレス
昨年の気象データ(東京)の月別平均湿度は、2月が最低の55%でした。他の地域も同様の傾向で、さらにエアコンによる暖房で、室内は外気以上の乾燥状態になっています。冬を過ごしてきた肌は、年間で最も乾燥状態に傾いています。保湿を意識していても「警報」レベルともいえる乾燥状態は、冬の肌ダメージに追い打ちをかけ、肌の抵抗力も衰えがちになります。
寒暖差ストレス
2月は、最低気温を記録する月でもあり、一方で春めいた日が訪れて気温が急上昇したり…また、室内の暖房と外気温の差も加わって寒暖差によるストレスも年間で最高レベルとなります。急で激しい寒暖差に肌の適応力が追い付かず、肌代謝が不良をきたし、さまざまな肌不調を引き起こすきっかけにもなります。気温の変化を意識した洋服選びと保湿ケアを強化しましょう。浸透性の高い保湿ジェルと仕上げの保護力強化としての保湿クリームのW(ダブル)使いがオススメです。
花粉ストレス
日本気象協会による2021年の最新の花粉飛来予測は、スギ花粉の飛散開始時期は例年並み~やや早め、飛散量は、例年より少なめ(ただし昨年の1.8倍)となっています。
目のかゆみ・くしゃみなどの症状そのものが体にとってはストレスで、結果として肌の変調を生み出すきっかけとなってしまいますが、最近では、くしゃみなどの症状ではなく花粉による肌刺激から肌荒れを発症する「花粉皮膚炎」も報告されています。外出時のマスク+花粉防護メガネの着用、帰宅時に家に入る前に洋服や髪に付着した花粉を払い落とし、帰宅直後のクレンジング・洗顔を意識し、皮脂膜を落とし過ぎないように優しく洗うことを心がけましょう。また、花粉症を抑える鼻炎薬にも副作用があり、花粉症薬への配合が多い抗ヒスタミン剤は、眠気・渇き・食欲増進などの副作用が認められ、肌の変調につながることもあります。薬によるこれらの副作用から起こる乾燥対策として、小まめな水分補給と肌の保湿ケアの強化も忘れずにしましょう。
太陽光ストレス
3月以降に美白意識が高まり日焼け止め対策の本番を迎える方が多いのですが、昨年の東京の例では、2月の日射量は3月と変わらない水準でした。冬肌ストレスをかかえている2月の肌は、紫外線・近赤外線などの太陽光への耐性も弱くなりがちなので、早めに太陽光対策を取り入れることが大切です。
◆表皮のシミ・くすみの原因“UVB”
◆真皮のしわの原因“UVA”
◆皮下組織のタルミの原因“近赤外線”
これら太陽光を防ぐトリプル機能を併せ持つ日焼け止めを選び、たっぷり塗り、日中は塗り足すことも意識しましょう。
2月の肌ストレスを理解し、春に備えるアドバイスをお届けしました!
次回は、“春スタート、肌を目覚めさせる!”ヒントをお伝えしたいと思います。