2月は1年で1番寒さが厳しい時期。春の訪れまでまだいくらか日があるように感じますが、2月4日の立春を境に、暦の上では春に向かうこととなります。2月の後半ともなると梅のつぼみもふくらみ、菜の花も見頃を迎える地域がちらほらと出てきて、少しずつ春を感じる瞬間に出会うことになるのではないでしょうか?
真冬と春へ向かう“ゆらぎ”が交錯する2月は、肌にとっても過酷な季節です。“ゆらぎ”を理解して、スキンケア対策はじめてみませんか?
まだまだ寒い2月は、春に向かってゆらぐ季節
【1】2月の気象の特徴
2022年の東京の気象データを振り返ると、2月の気象・気候が肌にとってどれだけ過酷だったかがわかります。
①平均気温は真冬状態
平均気温は5.2℃と、1月同等真冬の状態が続いていました。
②寒暖差が大きい
1月・12月と比べて2月は寒暖差が各段と大きくなっていました。2月の後半に、春に向かって気温が上昇したことが要因ですが、冬ダメージを受けている肌に、さらに寒暖差ストレスが襲うことになりました。
③超乾燥状態
平均湿度は1月並みに低く、最小湿度は年間最低を記録し警報級とも言える超乾燥状態でした。
④日照時間は長い
東京の冬は比較的好天に恵まれることが多いので、2月も日照時間が長い傾向があります。しかし、それだけ太陽光ストレスを受け続けたということにもなります。紫外線を含む太陽光ケアは、季節を問わず年間を通じて必要だということが気象データからもわかります。
【2】2月は花粉の飛散が始まり、今年は量が多い予想
過酷な気象・気候に加えて、2月はスギ花粉の飛散がはじまります。日本気象協会によると、北海道・東北地方の一部を除いて、2月より順次スギ花粉の飛散が始まる見込みとなっています。
スギ花粉の飛散量は前年夏の気象状況に左右されます。気温が高くて日照時間が多く、雨が少ないと花芽が多く形成され、翌春の飛散量が多くなるとされています。前年は特に6月、梅雨の時期に雨が少なく花芽形成には好条件でした。
前年の現象を踏まえ今年の飛散量は、九州から東北にかけて昨年より多く、特に四国、近畿、東海、関東甲信では非常に多く飛ぶと予想されています。
花粉症の人、花粉症ではない人にとっても花粉は肌にとっては異物で、肌ストレスや肌不調の原因となります。マスクは花粉ストレスを軽減してくれますが、完全に防いでくれる物ではないので花粉症対策は必須です!
マスク生活とスキンケア
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけについて、ゴールデンウィーク明けの5月8日に、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下がることが決定しました。3年という、これ程まで長期間のマスク生活は、誰も経験しなかったことですが、マスク生活による肌トラブルとスキンケアについて改めて整理しましょう!
【1】マスクによる肌荒れの2大原因
「物理的な摩擦」と「蒸れ」がマスクによる肌荒れの2大原因と言えます。
物理的な摩擦が肌に刺激となるだけでなく、呼吸によるマスク内の蒸れ汗や皮脂汚れを蓄積させ、雑菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。さらにニキビや吹き出物ができやすく、摩擦による接触性皮膚炎も誘発。敏感肌かつバリア機能の低下を招くことに繋がります。
【2】マスクによる肌トラブルを防ぐスキンケア
①マスクインナーシートで衛生環境を保つ
マスクによる摩擦軽減はもちろん、内側の衛生状態を保つ意味でも、マスクインナーシートがオススメです。肌に優しいコットンやシルクなどの素材の製品を選びましょう。
②保湿&バリア機能強化の仕上げ
蒸れた状態からマスクを外すと、肌状態は一気に乾燥へ傾きます。保湿とバリア機能強化を意識して、ジェルやクリームによる仕上げを忘れずに。
③汗や汚れを小まめにふき取る
春に向かって気温が上昇し、マスク内で汗をかく場面もあるかもしれません。汗は皮脂汚れと混ざり、肌荒れの要因となってしまうので、こまめに拭き取ることを意識しましょう。また、汗で湿ってしまったマスクは新しいマスクに交換しましょう。
これらのマスク生活でのスキンケアを心がけていても、肌荒れ(ヒリヒリ感、赤み、ニキビ、吹き出物などの症状)に見舞われてしまったら、スキンケアやメイクを一旦お休みして、早めに皮膚科医の診察と治療を受けてください。
「春目前。季節がゆらぐ2月は、“ゆらぎ”へのスキンケア対策を」いかがでしたでしょうか?
寒い季節が過ぎ去ったら、待ちにまったあたたかい季節がやってきますね。気持ちも弾みますが、“ゆらぐ”季節ということはお忘れなく。しっかりとスキンケア対策をしていきましょう。
さて次回のテーマは「進む春のスキンケア」をお伝えします。