今年は例年より早めの梅雨入となる感じですが、梅雨期間中もこれまでの梅雨イメージとは異なり、寒暖差もあれば、晴天・曇天・雨天など目まぐるしく変化する梅雨となるのではないでしょうか?6月の歳時記としては、6月18日(日)が父の日。6月21日(水)には、一年で最も日の出から日の入りまでの時間が長い夏至を迎えます。今回は、梅雨が明ける迄のこの時期のスキンケアについて「湿度」に着目してみました。
梅雨の時期6月、「湿度とスキンケア」
昨年の6月の東京の降水量と湿度を振り返ると、梅雨入り後の降水量は、6月6日の大雨を除いて極めて少なく、いわゆる空梅雨とも言える状態であったことがわかります。
一方、湿度は、降雨に関わらず湿った空気の流れ込んだ日は高くなり、湿度80%を超える日が16日間にも及びました。温度と湿度の相関関係とヒトの体感を示す不快指数という概念がありますが、湿度80%超えは、いわゆる「ジメジメ」とした不快感を感じる水準と言えるでしょう。
1.肌にとって最適な湿度とは?
保湿が大切な肌にとって外気の湿度も高い方が良いはずです。一方、コロナ禍で数年にも及んでいるマスク生活で肌荒れなどのトラブルを起こす人も多く、マスク内の湿度は80~90%と言われています。昨年の東京の例では、湿度80%を超える日は顔全体をマスクで覆っていたような状態と形容できなくもありません。保湿や潤いの面では高湿度は肌にとってプラスである一方、汗がこもった蒸れの状態は、カビや雑菌が繁殖しやすい環境となり肌にとってはマイナスです。梅雨時の湿度に対して、60~70%程度の湿度が肌にとってストレスのない湿度環境ではないでしょうか。
2.冷房による乾燥・冷え
外気の高湿度環境に対し、室内・社内でのエアコン使用も本格化することで湿度とスキンケアが複雑なものになります。この時期のスキンケアとしては、冷房による「乾燥」と「冷え」への対策も取り入れる必要があります。
「冷房による乾燥」
冷房も暖房も、エアコンによる室内温度の調整は室内の湿度を低下させます。これから夏に向けての冷房の季節では、室内や車内の湿度環境は40%程度にまで低下すると言われています。つまり、エアコン環境下の室内・車内の湿度は、冬の乾燥の季節と同水準となると捉えましょう。空気の温度と湿度には次のような基本的な性質があります。
●温度が高い⇒空気が蓄えることのできる水分が多い。
●温度が低い⇒空気が蓄えることのできる水分が少ない。
エアコンには必ず室外機に排水管が付いています。エアコンで室内の空気が冷やされると、蓄えることのできなくなった空気中の水分が排出されていることが排水管から流れる水でわかります。つまり、エアコンを使用することで、室内はどんどん乾燥が進行することになり、肌の乾燥へと進みます。
「冷房による冷え」
私たちのカラダは、暑い夏には発熱を抑制し、また、毛細血管が拡がり放熱しやすい体質へと自然と変化します。また、発汗により体温を下げようとします。一方で、冷房の効いた室内では毛細血管が開いた状態なため、放熱し過ぎで「冷え」が進み、屋外との寒暖差により自律神経の乱れを生じさせ、体温調節や発汗をうまく制御できなくなり、抵抗力の低下を招きます。結果として、「冷え」「だるさ」「頭痛」「食欲不振」「不眠」など、様々な冷房病に襲われることとなります。肌状態と体調は切っても切れない関係なので、冷房による冷えは肌の不調に結びつき、肌荒れ、ターンオーバーの乱れ、クスミ、肌老化の促進へと繋がり易くなります。
湿度を意識、コントロールする美容ライフ
1.多湿・発汗からの汚れを落とす
帰宅したら、クレンジング・洗顔を行いましょう。多湿・発汗の影響で、肌表面のメイク汚れ・皮脂汚れに汗が混じった梅雨時汚れを丁寧にやさしく洗い落とすことが大切です。カビや雑菌の繁殖を防ぐことにもつながります。
2.冷房による冷え、乾燥から肌を守る
「冷え」対策としては、さっと羽織れるカーディガンなどを携行しましょう。また、自宅でのエアコンの設定温度も高めにする生活に慣れましょう。値上げが続いている電気代の節約にもなりますよ。
「乾燥」 対策としては、簡単な潤い補給として、外出時にもお顔に化粧水ミストをかけるなど、化粧水をミスト状に噴霧できるミニボトルに入れて携行することもオススメです。帰宅後の室内では、保湿ジェルやクリームで室内の乾燥状態へのケアを意識して取り入れましょう。
「湿度を意識した、6月のスキンケア」についてお届けしました!次回のテーマは「夏バテへ備えるスキンケア」をお伝えします。