今年の梅雨入りは、例年に比べると2週間程度遅く、近畿・東海・関東甲信地域では6月21日に梅雨入りしたものと思われると、気象庁より発表されました。梅雨入りが遅いので梅雨明けも遅い?とはならないようで、気象庁による最新の予想では、各地で7月中旬頃には梅雨明けとなると見込まれています。
今回は梅雨~梅雨明け後、夏本番のスキンケアのヒントをお届けします。
梅雨~梅雨明け、夏本番のスキンケアのキーワード
梅雨と言えば、「湿度」が高くジメジメした毎日を連想します。また、梅雨の合間の晴れ間や梅雨明け後には強い日差しとともに「暑さ」が襲ってきます。このような「高温多湿」のこの時期に抑えておきたいスキンケアキーワードとしては次の3つがあります。
1.発汗&皮脂分泌
高温多湿の時期ですので、発汗の季節となります。また、この時期は皮脂分泌量も増えるので、発汗および皮脂対策が求められます。
2.紫外線による光老化
紫外線、特にUBAはシワやタルミといった光老化の要因となります。UVAは雲やガラスも透過して届きますので厄介な紫外線です。夏至には最も日照時間が長くなり自ずと紫外線照射量も最大級となるので、光老化予防としての紫外線対策が欠かせません。
3.冷房による乾燥、血行不良、代謝不良
高温多湿のこの時期は、エアコンが欠かせません。エアコンによる冷房や除湿によって、空間は乾燥状態となります。また、外気との寒暖差も大きくなるので、これがストレスとなり血行不良や代謝不良を引き起こす要因となります。冷房による乾燥対策に加えて、冷房環境下で羽織り類の着用などによる寒暖差の緩和の工夫が必要です。
夏バテ予防としての「ウナギ」&「梅干し」
「土用の丑の日」にはウナギを食すると良いとの食習慣が日本にはあります。土用とは立春・立夏・立秋・立冬の直前18日間の期間を言い、12日周期の十二支の「丑」と重なる日が「土用の丑の日」となります。ちなみに2024年の土用の丑の日は年に6回あり、夏としては7月24日(水)と8月5日(月)となっています。古くから土用の丑の日には「う」の付く食べ物を食べると良いとされており、「ウナギ」「梅干し」「うどん」などが挙げられます。一方で、「ウナギ」と「梅干し」は、食べ合わせが良くないとの言い伝えもありますが、科学的な根拠は無く、ウナギも梅干しも夏バテ予防としては良い食材です。
ウナギ効果
ウナギにはビタミンA、B1、B2、Dに加え、カルシウム、鉄分、亜鉛、脂質(DHA、EPA)、コラーゲンなどが豊富に含まれており、夏バテ予防の滋養強壮として恰好の食材と言えます。
特に豊富に含まれるビタミンAは目に良いとされ、また、抵抗力を高め疲労回復効果も期待されます。
梅干し効果
梅干しの酸っぱさの元、クエン酸には疲労の原因となる乳酸の排出作用があり、疲労回復効果が期待できます。
また、お弁当に梅干しを入れることで食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌の増殖が抑えられます。その他にも胃粘膜保護効果やダイエット効果も報告されています。
夏の肌トラブル防止に役立つ皮脂対策
6月~8月の夏の季節には皮脂分泌が増え、皮脂対策が必要な季節となります。皮脂そのものの理解を深め適正な皮脂対策を行うことが、夏の肌トラブル防止に役立ちます。
皮脂とは?
真皮層にある皮脂を分泌する器官である皮脂腺は、毛穴に開口していて、皮脂は毛穴を通じて表皮の表面に拡がり、皮脂膜を形成しています。皮脂膜は、次のような役割を発揮してくれています。
① バリア機能
外的な異物の肌への直接的な接触や侵入を防部バリア機能を発揮し、皮膚を保護してくれています。
② 抗菌機能
皮脂はPH4.5~6.0の弱酸性で、皮膚表面の常在菌の繁殖を抑制してくれています。
③ 保湿機能
皮膚膜が皮膚からの水分の蒸散を抑制し、結果として皮膚の潤いを保持してくれています。これらの機能より、皮脂は「自ら生成している天然のクリーム」と呼ばれています。
皮脂分泌の変動要因
皮脂の分泌量はさまざまな要因で変動します。
① 季節
気温が高くなると皮脂分泌量は増加し、夏場がピークとなります。発汗作用と相関し水分の蒸散を防いで潤いを保とうとする防衛反応とも言えます。
② 年齢
思春期から20代が皮脂分泌量のピークで、その後、年齢を重ねるにつれ、徐々に減少傾向となります。
③ 性差
男性ホルモン量が皮脂分泌量に影響し、男性の方が多い傾向です。その他、個人差もあり、また、生活習慣の乱れ、ストレスによる代謝不要、食生活の乱れなどが皮脂分泌量の変動に影響しています。部位としては、頭皮が多く、次いで額・鼻などのTゾーンの分泌量が多い傾向です。
皮脂バランスの重要性
皮脂は過剰でも不足しても肌トラブルに繋がりますので、そのバランスをコントロールする対策が必要です。
発汗の季節でもある夏は汗腺、毛穴も開き、大気中の汚れやメイクが皮脂と混ざり、汗腺や毛穴詰まりを起こします。この皮脂汚れに雑菌やアクネ菌が繁殖し、ニキビ、吹き出物、肌荒れの要因となります。
一方、過度な洗顔などにより、皮脂を必要以上に洗い流してしまい、皮脂量が不足すると、皮脂によるバリア機能や保湿機能の低下を招き肌トラブルに繋がる弱い肌状態に陥ります。
皮脂と上手く付き合う美容ライフ
・汗、皮脂を優しく拭き取る習慣
・クレジンク・洗顔もマイルドな製品を選択し、優しく洗い流す。
・かさつきを感じたら美容オイル系製品で油分を補うことと、保湿を意識したスキンケアがオススメ。
梅雨~梅雨明け後、夏本番のスキンケアのヒントについてお伝えしました!
さて次回のテーマは“夏肌癒しの美容ライフ”をお伝えします。